ルノー カングー1.6
お得意様でもあるI様のカングーをお預かりました。
症状は変速しない、変速時のショック大!
このミッションは「冷間時や走行中にガツンと大きな変速ショック(タイムラグ)が出る」「3速に固定されてメーターの警告灯(マルチファンクションランプ)が点灯する」といったトラブルが非常に出やすいことで有名です。
主な原因はソレノイドバルブの設計不良と詰まりです。
トラブルの核心は、バルブボディに組み込まれている「ソレノイドバルブ(電磁弁)」にあります。
・油圧低下とスラッジ(ゴミ)
ATF(オートマフルード)の劣化によって出た微細な金属粉やスラッジが、ソレノイドの細い油路を詰まらせます。
これにより、コンピューターが想定した油圧に達せず、安全装置(フェイルセーフ)が働いて「3速固定(ホールドモード)」になってしまいます。
・初期型バルブの設計問題
初期に採用されていたAcutex製のソレノイドバルブは、内部の摩耗や熱に弱く、油圧を正しくコントロールできなくなる欠陥に近い特性を持っていました。
後期には対策品(BorgWarner製)に変更されています。




バルブボディを交換し、キャリブレーションを実施して作業完成です。
ロードテストではスムーズに変速、ショックもありません。
カングー1は部品が生産終了し始めています。
良いクルマだけに、なんとか維持していくご協力をしたいと思います。
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